二日酔いがひどいときは、普段と同じ食事を食べることができません。また、二日酔いでなくても、体調が悪いときは、体に負担がかからずに、消化がいいものを食べようとすると思います。

消化がいい食べ物を思い浮かべたときに、最初に思い付くものが「うどん」という人は多いのではないでしょうか。

私は子供の頃に体調を崩すと、母親がうどんを作ってくれたのを覚えています。そして、二日酔いのときも、うどんが食べたくなることは多いです。

ここでは、二日酔いのときの栄養補給にうどんは効果的か、どのようなトッピングをすればよいか、カップ麺でも同じような効果があるか、について説明していきます。

二日酔いの症状改善にうどんは効果的

二日酔いのときに限らず、少し体調が悪いときにうどんを食べることがあると思います。私は二日酔いのときは、ざるうどんやわかめうどんのように、あっさりしたものを食べることがあります。

実際、うどんは二日酔いのときの栄養補給や、二日酔いの症状の改善に効果的な食べ物です

その理由は以下の3点です。

  • 消化がよく、体への負担が少ない
  • 血糖値の改善効果
  • 水分と塩分の補給

続いて、これらの詳細について説明していきます。

消化がよく、体への負担が少ない

消化にいいものには、以下の2点の特徴があります。

  • 脂質が少ない
  • 水分が多い

栄養分の中でも、脂質は分解に時間がかかります。そのため、脂質が多く含まれるものを食べると、食べたものが胃の中に長く留まってしまい、胃もたれになります

消化が悪い食べ物の1つにラーメンがあります。ラーメンは汁に油が浮いているものもあり、脂質が多く含まれます。このようなことから、ラーメンはうどんよりも消化の悪い食べ物と言われています。

また、普通の白米とおかゆを比べると、おかゆの方が楽に食べられると思います。これは、おかゆの方が水分が多く、すでにドロドロになっているからです。そして、食べ物に含まれる水分が多いと、少し噛むだけでドロドロになるので、飲み込みやすいです

なお、茹でた後のうどん100gには水分が75g、脂質が0.4g含まれています(引用:五訂増補日本食品標準成分表)。このように、うどんは水分が多く、脂質が少ない食べ物です。そのため、消化にいい食べ物として、体調が悪いときに食べることができるのです。

血糖値の改善効果

お酒を飲んだ次の日の朝は、吐き気だけでなく、倦怠感にも襲われることがあると思います。これは、体内で糖分が不足していることが影響しています。

アルコールは体に入ると肝臓で分解されます。ここで大切なことは、「肝臓の仕事はアルコールの分解以外にもたくさんあること」です。そして、たくさんある仕事の中の1つに「糖分の生成」があります。

肝臓は「エネルギーの貯蔵庫」とも呼ばれており、糖分が蓄えられています。そして、体内の血糖値に応じて糖分を放出することで、血糖値を維持しています。

お酒を飲むと、肝臓は体にとっての異物であるアルコールや、アルコールが分解してできる二日酔いの原因物質のアセトアルデヒドの分解を始めます。しかし、二日酔いになるほどのお酒を飲むと肝臓の処理能力を超えている状態です。

このような状態のときは、肝臓はアルコールやアセトアルデヒドの分解以外の仕事が疎かになってしまいます。そのため、糖分の生成量が少なくなってしまい、血糖値が下がってしまうのです

うどんは主食として食べるものであり、炭水化物が多く含まれています。

そして、炭水化物は糖分からできています。口の中でうどんやご飯などの炭水化物を含むものを噛んでいると、徐々に甘くなってくると思います。これは炭水化物が分解されて糖分になるために、甘みを感じるようになるのです。

なお、うどん1玉(茹でた後で250g)には54gの炭水化物が含まれています(引用:五訂増補日本食品標準成分表)。これは、おにぎり約2個分に相当する炭水化物の量です。

二日酔いのときに食べるのであれば、うどんの方が柔らかいので、おにぎりよりも食べやすいのではないでしょうか。

このように、うどんには炭水化物が多く含まれており、低血糖を改善する効果があります

水分と塩分の補給

お酒を飲むと、昼間と比べてトイレに行く回数が多くなると思います。これはアルコールを飲むことで、尿の量が増えるためです。

アルコールは脳に働くと、尿の量を調節しているホルモンの量を減らしてしまいます。その結果として、尿の量が増えてしまいます。

そのため、二日酔いのときは体が脱水状態になっています

また、体が脱水状態のときは、同時に塩分も失われています。脱水と塩分関係は、汗について考えるとわかりやすいです。

大量に汗をかいて、汗が口に入ったときに、しょっぱいと感じた経験はないでしょうか。これは汗の中に塩分が含まれているためです。したがって、水分を補給するときは、塩分も一緒に補給しなければなりません。

例えば、熱中症の対策では、水道水を飲むのではなく、経口補水液を飲むことが推奨されています。これも、失った水分だけではなく、塩分も補給する必要があるためです。

うどんには水分だけでなく、塩分も多く含まれています。下に市販のうどんの成分表を載せています。

うどんの麺と具にはそこまで多くの塩分が含まれていませんが、つゆには麺と具を合わせた2倍以上の塩分が含まれています。

厚生労働省が定める1日の塩分摂取量の目標値は、男性が8g未満、女性が7g未満です。この数値と比較すると、うどん1人前で1日に必要な塩分がある程度摂取できることがわかると思います。

このように、うどんを食べることで、お酒を飲んで失った水分と塩分を補うことができます

トッピングをすることで、二日酔いの改善効果が増す

ここまで、うどんを食べることで、炭水化物、水分、塩分が補給できることを説明してきました。

また、うどんに具材をトッピングすることで、さらに二日酔いの改善効果を上げることができます。

続いて、二日酔いの改善に効果的なトッピングの具体例について紹介していきます。

・牛肉、豚肉

うどんにはいろいろな種類がありますが、なかでも肉うどんは二日酔いの改善効果があると言われています。インターネットで調べると、肉うどんに関する記事やレシピが多く見つかります。

牛肉や豚肉が二日酔いを改善するのは、アルコールやアセトアルデヒドの分解を助けるビタミンB1や、傷ついた肝臓の修復を助けるタンパク質が多く含まれているためです

肉うどんには牛肉が使用されることが多いです。ところが、牛肉に含まれるビタミンB1の量はあまり多くありません。

その一方で、豚肉には牛肉の約10倍のビタミンB1が含まれています。豚肉100gに含まれるビタミンB1は約1.2mgです。ビタミンB1の1日摂取量の目安が約1mgであることと比較すると、豚肉はビタミンB1が多く含まれていることがわかると思います。

なお、部位によって多少異なりますが、牛肉と豚肉に含まれるタンパク質の量はほぼ同じです。

このように、牛肉にはタンパク質が、豚肉にはタンパク質とビタミンB1が多く含まれています。

しかし、牛肉や豚肉には、部位によっては脂質が多く含まれています。あとで述べますが、脂質が多いと消化不良が起きやすくなります。茹でることで、脂質が多少は除去されますが、量が多すぎると胃もたれが起きる可能性があります。

二日酔いの状態で牛肉や豚肉を食べることは少ししんどいかもしれません。しかし、少量でも盛り付けることで二日酔いの改善効果は増します。

・卵

卵はどこの家庭にでもある食材です。卵にはビタミン、ミネラル、タンパク質などが豊富に含まれていることは知っている人も多いでしょう。

これらの栄養素のなかでもタンパク質は、筋肉を構成したり、アルコールの分解にも関わったりする、体にとっては必須のものです。なお、タンパク質はいろいろな種類のアミノ酸が繋がることで出来上がります。

アルコールの分解などで肝臓が傷つくと、肝臓の機能を回復させるためのグルタチオンという物質が体内で作られます。このグルタチオンを作るためには、アミノ酸のシステインが必要になりますが、卵のタンパク質にはシステインが豊富に含まれています。

・とろろ、大根おろし

食べ物の消化は胃液によって行われます。そして、とろろと大根おろしには、消化を助けてくれる成分が含まれているので、消化不良を起こしにくくしてくれます

また、とろろのネバネバの成分のムチンには、胃の壁を保護してくれる効果があります。二日酔いのときは胃が荒れているので、ムチンが胃の壁を修復してくれます。

なお、とろろも大根おろしも、パッケージになっているものが売られています。そのため、ストックしておくことで簡単にトッピングできます。

・わかめ

わかめには、塩分やカルシウムなどのミネラルが多く含まれます。

実際にわかめをうどんのトッピングで用いるときは、うどん1杯に対して2〜3g程度しか使用しないと思います。この量のわかめに含まれる栄養分の量はそこまで多くありません

しかし、わかめはトッピングで用いる具材の中でも、食べやすいものの中の1つだと思います。調理も簡単で、ただ入れるだけで食べることができます。

したがって、わかめを入れることで、少量ですが簡単に栄養分を摂取することができます

・二日酔いのときに適さないトッピング

二日酔いのときは、消化に悪いものの摂取は避ける方がよいです。うどんのトッピングの中でも、消化に悪いものの1つに天ぷらがあります。

先ほど説明したように、脂質は消化に時間がかかるので、脂質を多く含む食べ物は消化が悪いです。そして、天ぷらは油に包まれているので、消化に悪い食べ物です。

脂質を多く含むものをトッピングするのは、二日酔いのときは控えるようにしましょう

カップ麺でも栄養分を摂取することができるか

ここまで、うどんが二日酔いのときの食べ物に適していること、トッピングをすることで、二日酔いからの回復を早めることができることを説明してきました。

しかし、二日酔いの朝にうどんを作るのは正直めんどうくさいと思います。

私は料理が全くできません。私の場合は、二日酔いでなくても、冷凍の麺からうどんを作ることさえもやりたくないです。

このような私が二日酔いでうどんを食べるときは、どん兵衛を食べることが多いです。お湯を入れて5分待てばできるので、このぐらいなら料理ができない私でも作る気になります。

二日酔いで強烈な吐き気に襲われているときでも、どん兵衛は食べやすいです。スープもあっさりしているので、飲めそうなときはついスープも飲んでしまいます。

続いて、生麺タイプのうどんと、どん兵衛に含まれる成分の違いを説明します。下にそれぞれの成分表を載せています。

含まれる炭水化物と塩分を比較すると、ほぼ同じであることがわかると思います。その一方で、脂質の量はどん兵衛の方が倍以上含まれています。

脂質は1日の摂取量の目安が約60gと言われています。どん兵衛に含まれている脂質の量は、その目安の約1/4に相当するので、比較的多くの脂質が含まれていると言えるでしょう。

また、どん兵衛は肉うどんも売られています。下に示すように、どん兵衛の肉うどんには、アルコールやアセトアルデヒドの分解を促すビタミンB1が多く含まれています

このように、どん兵衛のようなカップ麺でも炭水化物、塩分、水分だけでなく、ビタミンB1を摂取することは可能です。

ただし、カップ麺は脂質の量が多く含まれています。消化不良を招く可能性や、食べ過ぎると生活習慣病を発症する可能性があるので注意が必要です。特に、高脂血症の治療中の方は、脂質が多いカップ麺は避けたほうがよいでしょう。

まとめ

ここでは、二日酔いのときの栄養補給にうどんは効果的か、どのようなトッピングをすればよいか、カップ麺でも同じような効果があるか、について説明しました。

うどんは消化がよい食べ物なので、体への負担が少ないです。また、炭水化物、水分、塩分が多く含まれており、栄養補給にも適した食べ物です。

うどんに肉、卵、とろろ、わかめなどをトッピングすることで、ビタミンB1、タンパク質、ミネラルなどを追加で補給することができます。

また、どん兵衛のようなカップ麺でも、生麺と同じように栄養分の摂取ができます。しかし、カップ麺には脂質が多く含まれるので、消化不良や食べ過ぎには注意が必要です。

以上のように、うどんは二日酔いのときの食べ物として適していると言えます。二日酔いのときは、うどんのように消化によく、栄養分が含まれているものを食べるようにしましょう。