ウコンと聞くと、テレビCMでも流れている「ウコンの力」を思い出す人は多いでしょう。私も飲み会に行く時には二日酔いの対策にウコン関係のサプリメントを飲むことが多いです。

コンビニでも購入できることから愛用している人も多いウコンですが、二日酔いの予防にどのように効くかを知っている人は少ないのではないでしょうか。また、副作用もあることを知っているでしょうか。

そこで、「ウコンに含まれる成分」「どのタイミングで飲むのがよいか」などの注意点について解説していきます。

なぜウコンが二日酔いの予防に効果的なのか

アルコールを飲むことで、悪酔い成分である「アセトアルデヒド」が溜まります。アセトアルデヒドが溜まることで二日酔いになるわけですが、ウコンにはアセトアルデヒドが溜まりにくくする成分が含まれています。

ウコンは世界中で20種類以上が知られていますが、その中で、サプリメントに主に使われているのは以下の3つです。

  • 秋ウコン
  • 春ウコン
  • 紫ウコン

このうち、二日酔い予防に最も効果があると言われているのは秋ウコンです。なぜなら、秋ウコンが二日酔いを予防する成分が最も多く含まれているからです。

そのため、ウコンサプリメントの多くに秋ウコンが使われています。以下は実際の「ウコンの力」の本体に示されている成分表の写真です。

なお、ウコンに含まれる以下の成分が二日酔いの予防に効くと言われています。

  • クルクミン
  • ビサクロン
  • ビタミンB

これらの成分について、より詳しく解説していきます。

クルクミン

クルクミンは黄色の成分です。ウコンの力の色が黄色なのはクルクミンが含まれているからです。例えば、以下はウコンの力をコップに写した時の様子です。

クルクミンはアルコールの代謝以外にも①アルツハイマー病治療、②抗がん作用、③脂肪の代謝改善作用などを示す可能性があり、注目されている成分です。

クルクミンには、胆汁という「肝臓から分泌される消化液」の分泌量を増やすことが認められています。

また、クルクミンにはアセトアルデヒドを低下させる作用が認められています。この作用により二日酔いが軽減されるわけです。

そのような中、2017年に衝撃的な論文が発表されました。なんとクルクミンは口から摂取しても体内にほとんど吸収されないというものです。

ここで勘違いをしてはいけないのは、この論文では「クルクミンに効果がない」とも「ウコンに効果がない」とも言っているわけではないということです。クルクミンを服用することにより胆汁の量が増えることも、アセトアルデヒドの量が減ることもまた事実です。

現在クルクミンの低い吸収率を改善するための研究も行われています。例えば、静岡県立大学の森本氏らは、クルクミンの表面を体内に吸収されやすいように加工した「セラクルミン」という製剤を開発しています。今後も当然ながらさらなる研究開発が行われています。

ビサクロン

ビサクロンは新たに発見された成分です。二日酔いの改善作用だけでなく、肝機能の改善作用や、アルコールが原因の炎症を抑制する作用が期待されています。

実際の研究では、ビサクロンを含むウコンのエキスには「アルコールによって傷ついた肝臓を修復する効果」が示されています。また、肝臓が炎症を起こすときの原因物質の量を下げるような効果もあることがわかっています。

このように、ビサクロンにはアルコールの分解によって低下した肝臓の機能を改善させる効果が認められています。

ビタミンB1

ビタミンBの中でもビタミンB1がアルコールの分解に関わることがわかっています。

アルコールが体内に入ると、まずは肝臓で分解されて、二日酔いの原因のアセトアルデヒド になります。

続いて、アセトアルデヒドは肝臓で「酢酸」という体にとって無害なものに分解されます。「アルコール→アセトアルデヒド→酢酸」という順番で無毒化されます。

ここで、アルコールをたくさん飲むと、アセトアルデヒドの量が多くなり、アセトアルデヒドが体の中に溜まってしまいます。

そのようなとき、溜まってしまったアセトアルデヒドを分解するために、「アセトアルデヒド→酢酸」という経路とは別に、緊急事態としてビタミンB1を使う別の経路が動き始めます。

アルコールやアセトアルデヒド は体に溜まると毒になるため、体は頑張って分解しようとします。ただ、それでも間に合わないときはビタミンB1の出番となるのです。

このように、ビタミンB1はアルコールやアセトアルデヒド の分解を助けるための大切な成分です

ウコンの製剤は何があるのか

このように、二日酔いに効果的な成分が含まれるウコンですが、ウコンを用いた製品で、一番最初に思いつくのは「ウコンの力」という人は多いでしょう。現在、ウコンを用いた製品はたくさん発売されています。

例えばウコンの力一つとってみても以下のようなバリエーションが発売されています。

  • ウコンの力
  • ウコンの力 カシスオレンジ味
  • ウコンの力 パイン&ピーチ味
  • ウコンの力 カロリーオフ
  • ウコンの力 レバープラス
  • ウコンの力 SUPER

この中でも「ウコンの力 レバープラス 」は、ウコンの力に肝臓エキスを追加したものです。肝臓エキスには、肝臓の働きを助けるアミノ酸やペプチドが多く含まれるので、二日酔いの防止により効果を示します。

それぞれ味も違いますし、飲みやすさは個人の好みがあると思います。個人的にはウコンの力は飲みやすいです。しかし、レバープラス は飲んだ後に口の中に独特の風味が少し残るのが気になりました。このときは直後にお茶を飲むことで改善しました。

これら以外にも顆粒や錠剤のタイプもあります。また、ウコンを濃縮した健康食品や、ウコン茶もあります。色々と試してみて「これだ」と思う一品を探してもいいです。

どのタイミングで飲むのがよいか

ここまでの解説で、ウコンには二日酔いを予防する効果がある成分が色々含まれていることがわかってもらえたと思います。せっかく飲むなら、その効果を最大限に発揮する飲み方をしたいですよね。

ではウコンの製剤はどのタイミングで飲むのがいいでしょうか。

ウコンを摂取するタイミングですが、お酒を飲む前が最適です。その理由は、お酒を飲む前にウコンサプリメントを飲むことで、アルコールが肝臓に到達する前からアルコールやアセトアルデヒド を分解する準備ができるからです。それによってより効率的にアルコールを代謝することができます。

ウコンに含まれるクルクミン、ビサクロン、ビタミンB1によって、肝臓の機能が改善され、アセトアルデヒドの分解を促したりします。そのため、お酒の前にウコンを飲んで準備をするといいです

このときドリンク剤(ウコンの液体)であれば、お酒を飲む30分から1時間前に飲みましょう。錠剤などのサプリメントであれば、吸収されるのに少し時間がかかるので1〜2時間前に服用するのがよいでしょう。

ウコンは翌日の朝飲んでも効果がある

ウコンを摂取するタイミングで最適なのはお酒を飲む前ですが、アルコールを飲んだ次の日の朝に服用すると効果はあるのでしょうか。

二日酔いのときは体の中にアセトアルデヒドが蓄積しています。そして誰もが二日酔いの症状を早く治したいと思うはずです。

そんなときにもウコンのサプリメントは効果的です。ウコンには余分に溜まってしまったアセトアルデヒドを分解するために必要な成分が含まれています。二日酔いはまさに「アセトアルデヒドが過剰に蓄積している状態」なので、お酒を飲んだ次の日の朝にウコンを摂取しても効果があります。

このように、二日酔いの症状を早く改善させるために、翌日の朝であってもウコンのサプリメントを服用した方がよいでしょう。

服用時の副作用や注意点

ウコンが原料になっている製品はたくさん発売されています。ドラッグストアに行かなくても、コンビニやインターネットでも気軽に購入できるようになっています。

そんなウコンには注意しておかなければならない副作用があります。それが「肝機能障害」です。特に脂肪肝の人は注意が必要です。

民間薬、健康食品による肝障害の起因薬物を調べた報告がありますが、その中でも最も多かったのがウコンでした。全体の約1/4です。

引用:肝臓 2005,46,142

また、ウコンに含まれる「」が肝障害に関与しているという報告があります。鉄が「フリーラジカル」という細胞を攻撃する物質に変わり、肝臓の細胞を攻撃してしまうことが原因と考えられています。

女性は月経があるので貧血になることがあります。ただ、男性は通常の生活を送っていれば貧血になることはほとんどなく、鉄は十分に足りています。ウコンに限らず鉄を含むサプリメントや健康食品は多いですが、鉄の過剰摂取には注意が必要です。

副作用の話をすると「本当にウコンを摂っても大丈夫か」と思う人も多いと思いますが、健康な人がウコンを摂ることは問題ありません。実際に私も頻繁にウコンのサプリメントを活用していますが、肝機能の検査で引っかかったことは一度もありません。しかし、肝機能に異常がある人は避けたほうが良いでしょう。

ウコンのサプリメントを選ぶときの注意点

ウコンに含まれる成分、ウコンの副作用について解説してきました。では、ウコンのサプリメントを選ぶ時に何に注意をして選べばよいでしょうか。

先ほども例で示しましたが、「ウコンの力」だけでもたくさんの種類があります。そこで、ウコンのサプリメントを購入する時には以下の点に注意して選ぶようにしましょう。

ウコンの種類を確認する

最初に説明したように、ウコンには主に秋ウコン、春ウコン、紫ウコンの3種類が知られています。どのウコンが用いられているかで得られる効果が変わってきます。下は秋ウコンの写真です。

秋ウコンはほとんどのウコンサプリメントに含まれています。秋ウコンには特にクルクミンが多く含まれるので、アルコールの分解や二日酔いの予防効果が期待できます。

一方で春ウコンには、胃薬としての効果や整腸作用が期待できる「精油成分」が秋ウコンに比べて多く含まれています。しかしクルクミンの量が少なく、秋ウコンの10%以下と言われています。

紫ウコンにはクルクミンはほとんど含まれません。その代わりに紫ウコンにもたくさんの種類の精油成分が含まれており、胃薬として用いられてきました。

実際にウコンのサプリメントを比較してみると、以下のように含まれるウコンは異なっています。

アミノ酸を含むものにする

お酒を飲むと、アルコールによって肝臓が傷つきます。傷ついた肝臓の修復に使われるのが「アミノ酸」です。アミノ酸は肝臓に限らずあらゆる組織の修復に使われます。

例えば、肌荒れに「コラーゲン」がいいという話を聞いたことがある人は多いと思います。コラーゲンは肌に必要な栄養素の1つです。

ここで重要なのは、「コラーゲンは口から摂取してもそのまま体内に吸収されない」ということです。なぜなら、コラーゲンそのものは腸から吸収されるのは大きすぎるからです。

そこでコラーゲンは吸収されるため、最小単位であるアミノ酸にまで分解されて体の中に入ります。そしてアミノ酸として吸収された後に改めてコラーゲンに作り直されるのです。つまり、アミノ酸がコラーゲンの原料として使われます。

肝臓の修復でも同じことがいえます。肝臓を原料となるアミノ酸を摂取することで、最終的に肝臓の組織が出来上がります。

先ほどのウコンの力の中では、アミノ酸を同時に摂取できるものの1つが「ウコンの力 レバープラス 」です。なぜならこの商品には肝臓エキスが含まれているからです。

肝臓エキスとは、肝臓を分解して得られたもので、肝臓の組織の原料となるアミノ酸が豊富に含まれています。同じように、ウコンのサプリメントではアミノ酸が含まれていると効果的です。

定期検診を受ける

ウコンには二日酔い対策だけでなく、様々な効果が期待されていますが、副作用があることも説明してきました。代表的な副作用は「肝機能障害」です。

お酒の飲む人はおつまみで油っこいものを食べる機会も多くあり、脂肪肝を指摘されたことがある人もいるのではないでしょうか。このような人は特に注意が必要です。

しかし、脂肪肝になってもその時点では、体に変化が現れることはほとんどありません。なぜなら、肝臓は「沈黙の臓器」といわれており、少し傷ついても自覚症状は現れません。逆に、自覚症状が現れる頃には肝機能障害がかなり進行していることが多いです。そこで大切なのが「定期検診」です。

会社で働いている方は1年に1回は定期検診を受けると思います。このときに肝臓の検査で異常を指摘された人は注意が必要です。

ただ、会社の検診は1年に1回しかありませんし、会社で働いていないと検査を受ける機会もありません。また、「ウコンの副作用が気になるから病院に行って検査をしてもらおう」と考え、病院に行くのはなかなか気が進まないと思います。そこで私が時々行っているのが「献血」です。

まず、献血はタダでできます。そして、献血に行くと最初に必ず血液検査を行い、その中に肝機能の項目も含まれます。

結果は自宅に郵送されてきますし、インターネットで過去の検査結果をチェックすることもできます。実際の私の検査結果が下の内容です。ALTとγ-GTPが肝機能の検査項目ですが、いずれも正常値です。

薬に限らず、副作用が全くないものはありません。定期的に検査を受けることで、安心してサプリメントを摂取するようにしましょう。

まとめ

ここではウコンが二日酔いの対策に効果的かを確認してきました。

ウコンにはクルクミン、ビサクロン、ビタミンB1などの有効成分が含まれています。これらの成分には二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを減らしたり、肝臓の機能を回復させたりする働きがあります。

また、ウコンにはいくつかの種類があり、特徴はそれぞれ違っています。どのウコンが含まれているかをチェックしながらサプリメントを選択する必要があります。

ウコンは摂取するタイミングも重要です。せっかく飲むのであれば最大限の効果が発揮されるように、お酒を飲む前に飲むのがよいでしょう。

以上のようにウコンは二日酔いの対策には効果的なものです。サプリメントを正しく摂取することで、二日酔いを予防しましょう。